……あぁ、今日もカッコイイ…。
あたしは教室の窓から校庭を眺めていた。
…ある人を探すために。
校庭の様子だと今はサッカーの試合中。
そんな時“彼”にボールが渡った。
彼は素早いドリブルで相手のディフェンスをどんどん抜かしていく。
そして…見事にボールはゴールの中に吸い込まれていった。
やったぁ!ゴール!
心の中で大はしゃぎする。
「…るか、遥!!」
「へ!?」
「先生が…睨んでるっ」
あたしの大親友の紗月に言われて先生を見ると。
うわ。手の中のチョークが折れそうなぐらいブルブルと震えてる。
やば。そうとう怒ってる。
慌てて前を向き黒板の字を写していく。
時折、校庭を見ながら。