「これであってんの?」


「惜しいね
ここ字が違う」




山本からシャーペンを奪い取って間違えた字にバツをつけて名前を書いた

山本は納得したかのようにへぇー…と呟いた


これで終わったと思ったと安心したと思えば
山本はニヤッと嬉しそうに笑って




「へぇ…拓也君ねぇ…」


「な、なに…」




ニヤニヤ楽しそうに笑う山本に苦笑いを浮かべた

…こいつ怖




「楽しくなりそうだな…」




ニヤニヤ笑いながら
机に拓也
って書いて私に笑いかけた



私は慌てて机を消す

隣に見られないように




「チッ見てねぇか」




ほっと安心すると
山本が立て膝をついた




「覚えてろよ?
俺らが卒業する頃には
皆がお前の彼氏の名前を知ってるからな」



「皆に喋る気…?」



「喋らねぇよ
そんな面白くないこと

お前の目の前で
お前の近くでじっくりと広めてやるよ」




ニヤニヤ笑う山本が
前を向いた



開いた口が塞がらない。



コイツ…
超ドSだ…。






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