授業が始まって20分。

私は机の上あたりに名前を書いた

大好きな人のフルネームを


書いたあと、消しゴムを持って、山本の背中を二三回たたく。




「何?」




ノートを真剣にとってたらしく顔は不機嫌丸出し。

溜息をついて指で机をトントン叩いた


山本が名前を見たのを確認して、名前を消す


山本は眉を寄せたまま納得出来ないような顔を浮かべた




「が?何?」


「彼氏。」


「はぁぁぁあ!!!!!!?」


「山本、うるさい」




先生からの叱りの言葉も無視して口があんぐりしてる


先生の前を向けの言葉も
今の山本には聞こえてない




「もう一回!!!

あんまり見てなかった!!」


「自動自得。
うちは教えたからね」




黒板に並べられた言葉を見よう見まねに写す

山本は頭をガリガリ掻きながら私のシャーペンを奪い取って机に書いた




「…自分のシャーペンで書きなよ」


「絶対見ないだろ
お前」




頭いいなコイツ
と思いながら机を見たら記憶力がいいのか名前をほとんど覚えてた









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