周りは黒い服の人だらけ
泣いている人ばかり。
香奈、祐介、菜摘、弘人…私。
「うぅ…やだよ。」
香奈が泣いてる。
「香奈が泣くなよ。」
祐介の言葉にみんなして俯く。
「ねぇ、みんなどうしたの?」
私はなぜここにいるのか
わからなかった。
「あたしが全部悪いの!?」
「そんなこと言ってねぇよ。」
「じゃあ、何!?なんで
みんなしてそうなの?」
香奈は泣き崩れた。
「全部お前のせいとは言わない
けど、お前にだって原因は
あるだろ。」
祐介は冷たい目で香奈を
見下した。
私は弘人の隣に移動した。
不安になるといつもこう。
「でも弘人も悪いよ!香奈
だけが悪いんじゃない!」
一切口を開いていなかった
菜摘が香奈に寄り添い言った。