葵をベットにゆっくりと寝かせる。
すーすー、と規則正しい寝息を聞いて少し安心した。

「‥‥‥」
改めて顔をまじまじと見つめる。
濡れたような黒い髪、
整った顔に、
長い睫毛、
白い肌。


‥ヤバイ。
保健室に2人きりって、
ちょっとした拷問だよな‥

「‥‥‥って、なに変なこと考えてんだ!俺!」
いかんいかん、と首をふって自分を抑える。
一応俺は「王子様」で通っているんだから、気をつけないと。

「あぶねー‥‥」


葵の幸せそうな寝顔をみると、自分も眠くなってきた。
この学校の保健室のベットは一つ一つがでかい。
ちょうどいいや‥
「‥ねよ」

てゆーか、サボろ。
葵が眠っているベットに自分も潜り込むと、すぐに睡魔が襲ってきた。



「‥‥‥‥」