いさぎよいな……

って思ったのに


「隠すつもりじゃなかったけど、結果隠したみたいになった」

「世の中、結果が全てだからね」


とよきの言い訳をすぐ覆す


「だけど、お前だってな」

「何?責任転嫁?
勝てると思うなら言ってみて?どうぞ??」


「……ごめん」

「隠し事しないで」

「わかった」

「こそこそするな」

「……うん、わかった」

「合コンいったっていいよ、だけど隠さないで」

「……行かないけど」

「うそ、行くに決まってる」

「わかった、絶対隠さない」

「他の女と予備校行っても怒らないよ、隠さなきゃ」

「怒ってるだろ」

「は?」

「……ごめん」


なんか、アタシ……

とよきのことめっちゃ好きな子みたいじゃん


“そうやって話し合うのが恋人同士なんじゃないの~”と言ったモロの言葉が唐突に甦った

くそ
今回は、モロの言うとおりだ

「次、もし同じようなことがあったら……」

と脅すようにいうと、とよきが神妙な顔をしてイスの上に正座した

「友達にも戻れないから」と、怒った顔をしたけど、ホントはもう怒ってない

「二度と隠し事はしない」

そういってとよきはまた顔を膝にぶつける勢いで頭を下げた