「もっしー??」

俺の切羽詰った感と真逆なすっとぼけた声でみさきが応答した

「龍一にするイイ事って何??」

単刀直入って今の俺だな

「んー??」

「龍一、お前に何して欲しいって頼んだわけ?」

「理一……電話かけてきて、いきなりそれはないんちゃう??
普通、元気?とか聞かへん??」

「元気??」

「元気じゃない、理一は?」

「俺も元気じゃない」

電話の奥で「何やの、それ」とみさきが笑っている


「なあ、イイ事って何なんだよ」

「中学生が、近所のお姉さんにしてもらいたい事ってなーんだ」


……それがわからないから聞いている


「理一がして欲しかったこと言えばいーねん、ホラ!」

「使用済みパンツが欲しい」

「……は??」

「スカートの中身が見てみたい」

「エ、エロ河童か……!」

「おっぱいもみもみしたい」

「ちょっ……!あほやろ!!」


みさきがめちゃくちゃ笑ってて、一時会話が中断する


「なんでそんな頭の中なん??
もう、そんな事しか考えつかんの?」

「だって、中学生ってそんなもんだろ」

「かわいい龍一は、理一みたいに下半身で生きてないねん」

「……んなわけねーだろ、龍一の方がケータイにエロ写真ためこんでんだからな」

「エロ写真……」