薫を抱き締めながら悠太は叫んだ。
「悠太、ちょっと苦しい…」
「あ、ごめんな。平気か…？」
「薫さんを返せーーー！」
「元からお前のじゃなかっただろ！」
「というか、ここ店内だよな？お前ら気付いているのか？」
「あ、ご心配なく。私、balloonのファンなので」
「……それ、関係あるんですか？」
「さぁ？」
「さぁ、って…」
「薫、もう帰ろうな」
「うん、そうだね。あ…予約しなきゃ」
「そっか、でもこいつらが…」
「結婚してくれーーー！」
「俺と薫はもう籍入れるんだよ！」
「あははー、これ読者さんは誰が誰だか分かってるかな？」
「だから…！その話は止めろっ！」
「じゃ、問題！前の会話文は誰でしょう？ちょっとキレてるから分かりにくいかなー？」
「無視するなっ！」
「正解は一輝だよ！流石に一輝も俺の暴走には冷静を保てないみたい☆………あ、今度は出たっ！」
「話を聞いてくれ……」
………最早、誰がだれだかわからない。
