彼らが決勝に持ち込んだ
パフォーマンスは
ロックとブレイクの融合だった。



もちろん高速技の連続。
1ミリたりともズレはない。



一瞬、会場内が静かになった気が
したのは、思い過ごしなんかじゃない。



みんな、見とれてるんだ。
悔しいほどに。



審査員も見る目つきが変わってる。
隣と何かを話して、
腕組みしながら頷く。



突然、クルッと体を向けた悠は、
私の肩を掴む。



びっくりして目を見開いた私に悠は
真剣な眼差しでこう言った。