拓海 ――…美桜に言わなかったこと、…いくつかある。
いつになく真剣な表情の拓海の目をしっかりと見つめた。
拓海 …この間、美桜のバイト先にいったじゃん。そんで孝介さんと仲良くなった。――…んで、……………えっと……………
美桜 彰が警察に捕まった、
拓海 ……っ?
美桜 聞いてた
拓海 ――…そうだったのか。
美桜 ………うん
拓海 ごめん…。
美桜 拓海が謝ることじゃないよ。…あたしのこと思って言わないでいてくれたんだもん。
拓海 そうじゃなくて…!
拓海があたしの腕を掴む。
拓海 …お前の異変に気づいてやれなくて………。
拓海の声がか細くて弱々しい。
拓海 ――…本当は1番に気付かなきゃいけなかった。