美桜 拓海…、話しがあるの。話さなきゃいけない。



拓海 ……………うん






覚悟はしていた。
受け止める準備だってとっくにできてたから。













美桜 …あたしね、小さい頃…両親に捨てられたの。



















拓海 ―――……


















美桜 あの日は雨が降ってた。

あたしは施設の門の前に立ってて…、お母さんがね?

『すぐ来るから、待っててね』

ってあたしを残してどっか行っちゃったんだ。


……今なら、あぁ、あたし、捨てられたんだなって理解できるの。



でも当時は、ずっと待ってた。