「重い……のかな? まあ、話してすっきりはした。で? あんたはいつ、千葉に帰んの?」

「帰るってなぁ……オレも今は大学休みだし、一応、こっちが実家だし、最低でも母さんが退院する1週間後まではここにいるよ」

「ふぅん。じゃあこれから1週間。あたしに話し掛けないでくんない? あたしにとってあんたは、地蔵みたいなもんなの。つまりあたしはただの石像に話し掛けていたイタいヤツなの」

「……待て待て。なんで、地蔵? そこは最低限動物にしようぜ?」

「無理ね。あたし、自分んちの飼い犬にさえ、言えないほどのチキンだから」

「なんで?」

「犬だって、どんなこと思うか分かんないでしょ? 一時期ぬいぐるみにさえ話し掛けるの躊躇ってたぐらいだから落ち着いたほうだし」


そう話せば、あからさまにソイツは顔をしかめる。
なんとなく、言いたいことは分かる。


「……病院とかは?」