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翌朝、目を覚ました私は、全身の怠さと頭痛に顔を歪ませた。


「いっ、たぁっ……!」


頭の芯を刺すような痛みに、そんな声が漏れる。


「昨日あれだけ飲んだんだから、当たり前だろ」


不意に落とされた言葉に驚いたのは、すぐにその声が村上君のものだと気付いたから。


直後、痛みを抱えた頭でも一瞬で昨夜のことを思い出していた。


「おはよう、沙耶」


どんな顔すればいいのかわからなくて顔を上げられない私の耳元で、フッと笑いを漏らした村上君が低く甘く囁いた。