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「……あ」


ある日の放課後の事、歩きながらほとんど何も入ってない鞄を探っていると財布を忘れている事に気付いた。


机の中に入れたようないないような。最近何でも机に突っ込む癖があるから可能性はあるかもしれない。


とりあえず財布が無いと困るので取りに行くことにする。


「教室に財布忘れたみたいだから先に帰ってて」


と、朔に告げるも


「じゃあ正門の所で待ってます」


なんて答えが返ってきたので珍しく足早に教室へと足を進めた。


のだが。


「……?」


机の中にはそれらしいものは見当たらない。


後の心当たりは……と記憶を遡ってみた。