「じゃあ、私の名前は知ってる?」

「……小百合さん、ですよね」

「そうよ。誰に聞いたの?」

「君と同じ学校の子に、
 友だちの、友だちに頼んで」

聞いてもらいました。


「制服で、学校分かった?」

「はい。さっきも言いましたが、
 後をつけたりはしてません」

「ええ、それは聞いたし、
 わかってるわ。でもね、
 今日はエイプリルフールでしょ?」

「……?はい。」

それが、なんだと言うんだろう。


「どうして、今日なの?」

「えーっと……ただ、決意ができただけで
 特に理由はありません……すみません」