この日は澄みきった青空で
そよ風がふく暖かい日。


屋上はどこも常に鍵が閉まっていて
入れないのだが1ヶ所だけ


鍵が無くても出入り出来る秘密の扉がある。


私はそこから屋上に出た。


気持ちいい空に向かって両手を伸ばし
思いっきり深呼吸をした。


「ん~!!やっぱりここはいいわ♪
せっかくだしこのまま次の授業サボって
ここにいようかな~」



「それいいかもねー」


「だよね~」


…ん?


え?誰!?


キョロキョロ周りを見渡しても誰もいない…


「気のせいか」


「で、サボるの?」


ビックリしてまた周りを見渡す。
どこから声がするのかわからない…


(頭おかしくなったかな?)


「おい、そこのチビ!!
サボるのかって聞いてんの!」


はぁ?チビ?誰が!!!!


睨み付けながら周りを見渡すと

秘密の扉の上の方から
1人の男の人が私を見下ろしていた。


(え…か、かっこいい(照))


目を丸くしながら声には出さなかったが
心の中でそう叫んだ。