ちょちょちょちょっと
じ「戸惑いを隠せないのはわかる。ビックリしただろう」
そりゃビックリするでしょ!!
男としてって
祐樹「どういうこと?」
勇樹「ここは男子校…つまり女子は立入禁止なんだ」
じ「わしが引き取ることになった代わりに祐樹が男としてここ櫻宮学園に通ってほしい」
祐樹「で、でも」
じ「不安にさせてすまない…」
勇樹「大丈夫だよ。俺がついてるから」
勇樹…
祐樹「でもあたし…やっていけるか自信ない…」
じ「その為に勇樹をパートナーとして呼んだんだ」
勇樹「そういうこと♪だから大丈夫だよ」
祐樹「……うん」
じ「何かあったらいつでもここに来なさい」
祐樹「…はい」
あたし…やっていけるかな…?
勇樹「さっ早速行きますか♪」
あたし達は理事長室を出て
すぐ近くの中庭にいった
中庭も広い広い…
勇樹「ある程度、学園の事を簡単に説明していい?」
祐樹「よろしくお願いします」
勇樹「この学園には
中央棟…職員室や理事長室がある所
授業棟…授業をする所
体育館…その名の通り
寮棟…みんなの寝泊まりする所、家
サークル棟…みんなが集まる所
中庭、運動場とかがあるんだ♪」
結構あるな
勇樹「クラスは3種類に分けられていて
1つは…普通クラス
もう1つは…スポーツクラス
最後は…芸能クラス
ちなみに俺は普通に入る予定♪」
じゃあ、あたしも…
勇樹「それと、男子校だからあたしとか使ったらオカマと間違えられるからな(笑)」
祐樹「じゃあ…俺?」
勇樹「ま、そういうことになるな♪」
祐樹「はぁー…」
勇樹「そうため息つくな俺がいるから」
祐樹「うん…」
勇樹「俺のこと、頼っていいから♪昔みたいに♪」
祐樹「ありがとう」
じゃあ
お言葉に甘えて…(笑)
祐樹「いっぱい頼るから♪(笑)」
勇樹「おう♪」
ピーンポーン
~今日、入学される生徒の方々は体育館へとお集まり下さい~
勇樹「だって行こう」
あたし達は体育館へ向かった
体育館の中には
今年櫻宮学園に入る生徒でいっぱい
もちろんみんな男だけどね
祐樹「クラスって自分で決めれるの?」
勇樹「俺もそこはわかんね…」
祐樹「お…俺…勇樹と一緒だよね?」
勇樹「……俺にはなんとも言えないな」
うそー
あたし一人だったらどうしよ
じ「みなさん、おはようございます」
全「おはようございまぁす!!」
じ「おぉ元気がいいのぅ(^w^)
今日からこの櫻宮学園に入学する事になった諸君。この三年間は、君達の実力を大いにいかしてほしい!
君達の先輩達も、沢山の成績をおさめておる!
君達も先輩に負けないよう、頑張りなさい」
全「はい」
先生「では、それぞれのクラスを発表しますっ
まずは普通クラス………」
次々に名前が呼ばれていく
一応…普通クラスを希望してるけど
そう思っているうちに普通クラスの生徒は呼び終わっていた
……え!?
先生「続いて、スポーツクラス………
………櫻井勇樹」
勇樹「はいっ」
えっ!?
勇樹スポーツなの!?
あたしは???
先生「続いて、芸能クラス……」
え!?
芸能!!??
先生「…二宮祐樹」
祐樹「は…はい」
うそ………
芸能だなんて…
あたし…無理だよ!!
祐樹「勇樹…」
勇樹「仕方ないな…」
どうしよ…
やっていく自信ないよ…
先生「それでは各自クラスへ移動して下さい」
勇樹「……じゃあななんかあったらいつでも言えよ」
祐樹「う…うん」
あたし達は各自クラスへ移動した
勇樹と離れるなんて…
しかも芸能クラス…
後先不安だらけだよ……
あたしは勇樹とも離れ
芸能クラスの教室へと移動した
でも
なんであたしが芸能クラス?
「ねぇ!君も芸能?」
祐樹「え?」
あたしは声がしたほうへと体を向けた
祐樹「!!!?」
目の前には超美形の男子が立っていた
背は高いし
顔は整ってるし…
凄いな…
「可愛い顔してるね♪」
彼は得意そうな笑顔を向けてきた
「俺、神田 翔 かんだ かける!!よろしく」
祐樹「俺は、二宮祐樹。よろしく」
翔「二宮ってまさかの理事長の…」
祐樹「うん。理事長の孫」
翔「まぢ!?すげぇー!!」
祐樹「まぁ…」
翔「でもこれだけ顔が整ってれば、芸能に選ばれるはずだよな♪」
いやいや…
あなたのほうが…
翔「これからよろしくな♪」
祐樹「うん、よろしく♪」
まぁ…早速友達出来た…かな…
つか
どんな人がいるんだろ…
俺は、ある程度周りを見回した
カッコイイ人に
可愛い人ばっか
クールそうな人もいるな…
なんか凄いメンツぞろいだな
見回していると
一人の男子と目があった
男子…というよりも
男の子…?
その子は男の子!?と思わせるくらい可愛くて綺麗な顔立ち…
しかも手にはうさぎのぬいぐるみ
あ…
あっちも気づいたみたい
近づいてきた
男の子は俺の傍まで近づいてきた
「うさちゃん…好き?」
え!!?
そんな可愛い顔で見つめないでよ!!
しかも上目遣いでっ!
祐樹「う…うん」
「ほんとー?」
きらきらきら
眩しいっ
「あのね~僕ね、中尾 隆 なかお りゅう っていうのっよろしくね♪」
可愛いっ
祐樹「俺は二宮祐樹!よろしく」
隆「祐樹くんかぁ~君はぁ?」
翔「俺?俺は神田翔!」
隆「翔くん♪…じゃあゆうちゃんとかけちゃんね♪」
祐・翔「う…うん」
あだ名つけちゃったよ
それにしても
ほんとに男の子かな
(お前か言うな)
翔「…………」
祐樹「ん?どうした?翔」
隆「ボーッとしてるね」
翔「あぁ……相変わらずあの二人、他人を引き付けないな…と思って」
祐樹「あの二人…?」
俺は翔の視線の先を見た
そこには全く同じ顔の双子が
鋭い目でクラスの人達を見ていた
グリーンの瞳の先には
少し寂しそうな面影…
隆「僕知ってるよっ」
隆が俺の制服の袖を引っ張りながら言った
隆「あの二人はね、とぉっても似ているから、よく間違えられるの。だから自分自身に自信がないというか…二人の世界を作りきってしまってるんだよ?」
二人の世界…か…。
祐樹「………」
隆「ゆうちゃん?」
祐樹「俺…ちょっと行ってくるっ」
翔「えっ!?祐樹!?」
二人の世界だなんて…
悲し過ぎる