なんだかんだで、警戒してたけど…
なぜかバイクの後ろに乗って、送ってもらってる。
壱や、湊の先輩だから悪い人じゃ無いんだろうけど…

しかし、久しぶりだな、バイク乗るの。
壱と湊がバイク買ったばっかりの時、毎日のように乗せてもらってたもんね。

由貴さんは、私を乗せているのからか凄く安全運転。
優しいな…

なんて思ってると学校の近くになっていて…
って言っても、家から歩いて15分しかないから
バイクだとすぐつくんだよね。

「由貴さーん!ここで大丈夫ですーっ!!」

そう言うとゆっくり安全な所に停める。

「どうせなら学校の真ん前まで送ってやるのに、
大丈夫なのか?」

「うん!送ってくれてありがとう!」

バイクを降りてヘルメットを渡す。

「わかった。気お付けろよ!またな♪」

そういってまた私の頭をグシャグシャにしてきた。

「もう…。由貴さんのバカ。」

二人で笑いながら別れる。

バイクで走り去る由貴さんの後ろ姿をみながら
なぜか少し寂しい気持ちになったけど

今日わかった事があるから…

由貴さんに対して人見知りしないこと
そして、なぜか心が温かくなること。

それだけで、空を飛んでるみたいに体が軽くなる。