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ジェットコースタ―が終わって、あたし達は、合流した。



「どうだったぁ?
もう待ちくたびれたわよ」

モモカが拗ねたように言う。


「すっげ~楽しかった!
モモカも乗れば良かったのに」


「絶対、嫌」


もう1回乗りてぇな~。
モモカには、言えないけど。


「楽しかったよな!あの、海に落ちてくような感覚たまんね~な!」

確かに!
王子いいこと言うな!


「次、どこ行くんだ? 」


あたしは、テンションが上がって、早く次の乗り物に乗りたかった。

「あれ! 」


モモカが指差したのは、真っ黒い建物で、血の文字で『お化け屋敷』と書かれている建物だった。


「お化け屋敷? 」

王子が、モモカの指をさした方を見る。


「お化け屋敷? モモカ怖いの大丈夫な「ナズナ、さっきアンタの行きたいとこ行ったんだから今度は、あたしの行きたいとこで構わないわよね」

モモカがあたしの耳元で、みんなに聞こえないような声で喋る。


「あ……あぁ、別にあたしは、いいんだけど」


モモカの迫力に圧倒され、返事に戸惑ったが、まぁ気にしない。モモカ、お化け屋敷は好きなんだな。
今度は、さっき並んでるときに見たお化け屋敷!
楽しみだな!

「えっ? お化け屋敷? 」

ユウキが、鬼に睨まれたような弱々しい声を出す。
こいつお化け屋敷も駄目なのか?
女々しい奴。