次の日、あたしは、指定された体育館に来た。
その体育館は、新しくて、広い造りで、とても綺麗だった。
そこで、女子バスケ部員と初対面をしたあたしだったが、みんなの視線は、明らかに部外者を見る冷たいものであった。
『バスケ本当に出来るの? 』
『足ひっぱるんじゃない? 』
『はあ……エースのカナミ先輩の代わりが、この人? 大丈夫なのかしら? 』
など、ひそひそ話をされた。
全部聞こえてるっつーの。
頭にきたあたしは、帰ろうかと思った。
その時……。
身長の高いスラッとした、とても綺麗な女の人に肩を叩かれた。
「貴方が、ナズナちゃん? 」
その女の人は、長い髪をなびかせながら、ニコッと笑う。
「はっはい」
急に話し掛けられてびっくりしたあたしは、声が上擦っていた。