――キーンコーンカーンコーン
「腹減った! 昼メシだ! 」
あたしは、鐘と同時にパッと起きた。
「ナズちゃん、教科書 ありがとう! 」
「あれぇ? あぁ! おう」
いつ貸したっけ?
まぁいっか。
――机をくっつけ、いつものメンバーで昼食を食べる。
お弁当が早く食べ終わり、あたしは、携帯をいじっていた。
すると、次に食べ終わったアイリが、弁当箱を片付けながらしゃべった。
「もうすぐ、期末テストだけど、みんな勉強してる? 」
「全然! 」
あたしは、即答した。
勉強なんて、やる気も全くない。
「ナズナ、大丈夫なの? 」
「なんとかなる~! 」
「わたくしは、少しやりましたわ。
でも、古典が分からないんです」
ユウナが、教科書を出して、困った顔をする。
「私も、それ分かんなかったんだ」
アイリも賛同した。そして、すがるような目で、モモカとあたしを見る。
「私に聞かないでよ……モモカ、勉強嫌いだし、出来ないもん」
モモカが自信満々に言った。
「どれ? 見せてみ? 」
教科書を見て……なんだ、これか。簡単じゃん。