体育館で出席番号順に身長、体重測定が始まった。
「ぜってぇ~太った……。部活引退してからだ。
痩せねぇ~と! 」
「やっぱりねぇ~ナズナふっくらしてきたもんっ! 」
「……!!
トモカ!? どっから湧いて出た!?
ってか……あたしが太ったって言いてぇのか? 」
カチンときたあたしは、トモカを睨みつけた。
「そういう意味じゃないわよ!
前は、ガリガリだったけど、ちょっとふっくらして女の子らしくなったって言ってんの」
「……。
変わんね~じゃね~か!
あと、ユウナに変なこと吹き込んだだろ! 」
「ん~? なにぃ? 」
コイツ分かっててて、惚けてやがる……。
「ガサツだの言ってたらしいじゃねぇか! 」
どついてやろうか、ほんとに。
「あぁ! あれね!
あれは、ナズナを正直かつ端的に紹介しただけだよ」
トモカは、全然悪びれもなく笑う。
「……笑ってごまかすなっ!」
あたしは、トモカにつかみ掛かった。
「まぁまぁ。
そこらへんにしといてください」
ふふふと笑いながら、ユウナが止めに入った。