1―2からボールを投げることになった。
1人目、カノ!
投げた。第1投目で、緊張しているようだった。
観客の応援にも熱が入っている。リングに弾かれて、外してしまった。
相手チーム……外した!
2人目、アイ!
投げた。リングに弾かれた。残念! 惜しい!
相手チーム……投げた!
外した!
応援の声が上がっている。
3人目……ヒトエ!
ヒトエは、緊張した面持ちだった……が、入れた!
どっと歓声が上がった。
相手チーム……大きく外した!
4人目……カリン!ボールが円を描き、入った!
凄い歓声だ。
ミカ先輩の番だ。
まっすぐ狙い……入った!
さすが、ミカ先輩!
会場の応援が、どんどんヒートアップしている。
只今の点数。
1ー2…2点
3ー3…1点
ここで、最後にあたしが入れれば、完全勝利となる。
5人目はもちろん、あたし!
あたしは、緊張感たっぷりのこの会場で、舞台に立ち、ボールを持って、精神統一をした。
凄い声援だったが、今のあたしには、何も聞こえない。
目を開け、ボールを持ち、投げた!
ボールは、輪を描き、上からゴールへ!
行け!!
ポス……入ったぁあ!
わぁあぁあ!
体育館中、歓声が上がった。
「やったねぇ! 」
と、あたしのもとに、チームメンバーが駆け寄った。
1―2クラスメイトたちも駆け寄った。
……わぁぁ!!
「「やったね!」」
「「よっしゃあ!」」
みんなとても喜び、盛り上がっていた。
一方、3―3はというと、みんな悔しがっているようだった。
カナミ先輩は、一応投げますか?
と聞かれていたが、断ったようだ。