あたしが、ボールを取りに行くため、走っていると、
「優勝は、先輩に譲れよな」
と、ミカ先輩が冗談っぽく言った。
「嫌ですよ……手加減なしって言ったじゃないですか」
あたしが、言い返す。
「ちぇっ!
まぁ、うちらが本気出せば絶対勝つし! 」
「どうですかね! 」
先輩でも、負けない。
そう言うと、ミカ先輩は、すぐにボールに向かって走って行った。
ダンダン……
ポスッ
ピピー!
終了の笛が鳴った。
最後に入れたのは、あたしだった。
3rd終了。
1―2…24点
3ー3…24点
まさかの同点だ。
異例だが、延長することが決定した!
延長戦はフリースローを行うことになった。