休憩時間。
うちらの試合が終わって、決勝までは、少し時間が空く。
その間、先程まで敵チームにいたトモカに声をかけた。



「お疲れ、トモカ!」

「お疲れ、じゃないわよ。
私、ナズナがバスケ出るって聞いてないんだけど。出るなら違う競技にしたのに……。
あんたが出たから私達負けちゃったじゃない」

トモカは、文句たらたらだ。

「うちのクラスの子、怪我しちゃってさ、急遽出ることになったんだ」

「怪我したからってナズナを引っ張ってくるのは反則よ。
惨敗だったわ。
でも次はどうかしらね?
相手は3ー3よ。
ミカ先輩と、カナミ先輩がいるチーム。優勝最有力候補よ」


マジかよ……。手ごわそうだな。

「まぁ、頑張りなさい。
あと、見て!
ユウナ勝ち上がってるみたいよ」

「あっ、ほんとだ!
今準々決勝じゃん!
スゲー! ユウナ頑張れ~」



「「ありがとうございました」」

ユウナの試合が、終わり、ユウナが一階に降りて来た。

「ユウナ! お疲れ。どうだった? 」

「ナズナちゃんも、お疲れ様です。
おかげ様で勝ちました。ナズナちゃんは、バスケいかがでしたか? 」

「勝ったよ!
次、決勝! 」

「わぁ! おめでとうございます! 頑張ってくださいね」

ユウナが、髪をかきあげ、にっこり笑った。

「ナズナ、決勝始まるみたいよ」

「ああ。じゃあ行って来る」