「ナズナァ~!」

トモカが、後からやって来た。

「あらぁ~また豪快にやったわねぇ!
可哀相に……こんなんなっちゃって」

トモカは、男たちをつっついた。

「トモカちゃんは、知ってたの?
ナズちゃんは、大丈夫だって」


「まぁね。ナズナは、ちょっとじゃそっとじゃやられないから」

トモカが、笑う。

「ってかトモカも屋上まで来て……どうしたんだ? 」

「どうしたじゃないでしょ~まったく!貼紙事件と嫌がらせの犯人分かったのよ」

「えっ? ほんとか? やっぱさっきの奴らか? 」

「そうよ!
さっきの茶髪の人がリーダーで、ハルト様ファンクラブ副会長兼男子バスケ部マネージャーの美姫カナコ、隣に居た2人……眼鏡のほうが、高見チアキ、ちっちゃいロリータっぽいのが、金崎ユウ……この3人が実行犯よ!」

やっぱり、あいつらが犯人。

「でも、もう大丈夫よ!
嫌がらせも、もう辞めるって快く言ってくれたから」

「トモカ……なにしたんだ? 」

黒い!
どす黒いよ…その笑顔。

「ん?
なにもしてないわよ」

絶対嘘だ。
怖えぇ……絶対敵にまわしたくねぇ。

「さすがトモカだな」

トモカだけは、敵にまわすまいと固く心に誓う。

「とにかく、ありがとう」

あたしは、2人にお礼を言った。

「あっその言葉、ユウナにも言ってあげて!
あの子も、私と一緒に犯人捜しと、その他を手伝ってくれたんだから」

ユウナが?
あたし、あんなこと言ったのに……。

「分かった」