「なにもしていない!?
白々しい! ハルト様に、纏わり付いていたくせに! 」


カナコが怒っている。

「はぁ?
纏わり付いてなんかいね~よ! 」


むしろハルトの方が、近づいて来たんだろ?
お前達の目はふし穴か?

「貴方が、ベッタリくっついているが悪いのです!
ハルト様に迷惑です」

「そうだよ。迷惑だよ。私だってまだ、ちょっとしか喋ったことないのにぃ! 」

「そうよ! そうよ! 」

「ずるいわ!あいつばっかり」


そこにいる10人の女の子たちが、一斉に抗議しだした。
……逆恨みか。
こいつら、絶対ハルト様ファンクラブメンバーだな。
あたしは、確信した。


めんどくせぇ……。

「ハルトファンクラブかよ……」

あたしが、ボソッと呟く。





「と・に・か・く、貴方には、学校から消えて貰うわ」

カナコとかいう奴が、大声を出した。
どうやら、コイツが、リーダーのようだ。


パチンッ!!


カナコが、指を鳴らすと、ドアからごつい男3人組が現れた。
ご苦労なことに、ドアの向こうで待機していたようだ。

「好きなようにしていいわ!
やっておしまい! 」