施設にも学校にも、あたしの居場所はなく、その頃のあたしの精神状態は、最悪だったと思う。
いろんな問題を起こしては、周りの人に迷惑をかけていた。
次第に、あたしは学校に行かなくなった。
施設にも帰らなかったし、朝帰り、補導なんてしょっちゅうだった。
そんな生活が、中学まで続いていた。
中学の入学式にも、あたしは行かなかった。
あたしは、所謂不良だった。
むしゃくしゃするとそこらの不良たちと喧嘩をしていたし、いろんな物も壊した。
自分でもひどかったと思う。
運動神経抜群のあたしは、喧嘩も強かった。
1人でここら辺のチームを潰したこともあった。
人とつるむことはなく……一匹狼だったあたしは、そこいらじゃ、ちょっと有名だったらしい。
だけど、いくら喧嘩をしても、寂しさは埋まらなかった。
あたしの心の中は、からっぽだった。
あの人と出会うまでは……。