お化け屋敷から出て少し経って、モモカ達と合流した。

「ちょっとナズナ、こっち来て」

あたしは、モモカに連れて行かれた。

「なんで、私、ユウキと一緒なのよ。
もう、大変だったんだからね。今度こそ、私、ハルト様と一緒にしてよね」

「分かったよ……」


あたしは、しどろもどろに答える。


「どうしたの? 」

ひそひそ話をしていたあたし達に、王子が話しかけてきた。


「いや、別に」

モモカが、咄嗟に作り笑いをする。

「そう?
次どこ行く? 」


「観覧車! 」

モモカが元気よく答えた。

「観覧車ってどれだ? 」

あたしは、辺りキョロキョロ見渡す。

「あれだよ」

王子が指差した。

「へぇ~!
高っけぇな!
景色よく見えそうだな! 」

「あれなら乗れるぞ!」

と、ユウキが嬉しそうに言った。