お葬式。

経験するのはこれが『2回目』。


1回目はあたしの両親が死んだ時。

両親は、




殺されたんだ。


あたしがいなければ
大好きなお母さんとお父さんは死ぬことなんてなかった




――――6年前――――

お母さんとお父さんとあたしとお兄ちゃんの4人で出かけた時だった。


賑やかな町へ久しぶりに4人で出かけた。

あたしたちが入ったのは大きなデパート。

「あ!!俺3階見たい!!」


そう言って一人で勝手に行ってしまったのは
あたしより3歳年上のお兄ちゃん、朔哉 ≪サクヤ≫。

「まったく、わたしたちは2階にいるからね!!」
お母さんの声で一度振り向いた朔兄は笑顔で、おう!とだけ答えた。


「花、行くか」

お父さんに声をかけられたあたしは、うんとうなずき、
お父さんとお母さんの3人で2階へ行き、
いろんなお店を見て回った。