「朔兄・・ごめん、ごめんね・・ごめんなさい」

朔兄は黙ったままだった。



「あたしねもう耐えられなかったの。お母さん達が、二人が死んだのはあたしのせい。毎日毎日その罪悪感に押し潰されそうになって・・。あの時・・、あたしが助けを呼んでいれば、すぐに逃げていれば、二人は死ななくてすんだかもしれなかった。・・いや、死ななくてすんだんだ。あたし、知ってるよ。朔兄が、二人の写真の前で夜、いつも泣いてること・・。あたしは、二人を死なせただけじゃなく、朔兄までもを傷つけた。そう思ったら、あたしはいなきゃよかったんだって思えてきた。今からでもいい、朔兄の前から消えなきゃ・・これ以上あたしのせいで苦しませちゃ駄目なんだっておもって・・」





「花。ちげえよ。それは、違う。」


「ちがくなんかない!!二人は、あたしが殺したも同然なんだ!!!」



ガタッ


朔兄は立ち上がり

あたしの横に座った。