俺が席に座ったとたん、良太は話し始めた。


「それで先輩、考えてくれました?」

「ん?あぁ、あれか?」


スパゲティをフォークで巻きながら、良太に答える俺。

もちろん何も考えてない。

話を聞いてなかったとか言えば、怒りだすのは、目に見えていたから、あえて話を合わせる。


「ん…おぉ、いいんじゃないか?」


何がいいのか分からないが、曖昧に答えておけばいいだろう。


「ホントですか?!じゃあ早速ログインしてみましょう!!…あ、この後講義ありますか?」

「え?あ…は?ログイン?講義?俺は、5限まで暇だけど。」

「お、なんだなんだ?何の話だ?」


突然、大きな目を輝かせて、まくし立てる良太と、すでにカレーの半分以上を平らげた卓が、一斉に俺に迫る。


「先輩ログインのやり方わかりますよね?」


わかるかボケ。


「俺は、ずっと和彦と同じカリキュラムだからな!!暇だぞ!!」


お前は、俺のノートが目的で高校時代から、全ての選択授業を同じにしてたもんなっ!!