待つ事なく、電車がやってきた。

良太によると、電車の車掌希望者が多くいるから、24時間頻繁に電車が走ってるらしい。

俺の行く飛行場も、似たようなもんなのか?


「着きましたよ。目の前に見えるのが『太陽飛行場』です。」

「でかっ!!」

「中心部から、一番近い飛行場ですからね。経営者の人は、相当お金持ちなんでしょうね。」

「え?ここって…え?ここを経営してる奴いんの?!」

「はい、ここの飛行場はオフィシャルじゃないですよ?」

「飛行機も、オフィシャルだと高いのか?」

「そうですね。国内の移動が、大体1万Gだとして、オフィシャルは25万Gぐらいだったと思います。」

「俺は、普通の飛行機も乗れないのか。」

「これから、毎日乗ることになりますよ。」


励ましの言葉を聞きながら、入口を抜けると見慣れた空港だった。

ただ、半端なく広い。

レストランとか、コンビニみたいなのが入っているのが、自然過ぎて逆に違和感を覚えた。


「なんだ、このレストランとかも経営してんのか?」

「んー、どうですかね?場所を貸してるって可能性もありますけど。」

「すげぇな。そんなとこでも、儲けてんのか。てか、レストランしたいやつとかもいるのか?バイトで十分だろ。」

「仲間うちで、ワイワイ経営したい人達とか、他にはウエイトレスとかは、オフィシャルから雇う事も出来るみたいですよ。料理人になりたい人とかは、結構いるみたいで、厨房は、雇う必要があまりないって話も聞きましたね。」

「…。お前、どんだけ詳しいんだよ。」

「調べると、『to be』の情報なんて、いくらでも転がってますよ。」


関心しながら、きょろきょろと辺りを見回す。

それにしても、人が多い。

こんなに、これやってるやつら多いのか。

現実世界とあんま変わんないじゃねぇかな。