睨みあう俺たちを、慌てて良太が止める。
「あぁ、ほらほら、仕事決めちゃいましょ!!」
「うっせぇな、仕事仕事って、俺はプーでいいんだよ。」
「お前、そんなんだから、女にもてねぇんだよ。」
「うっせ!」
「あ、そうだ。みどりも誘えんのか?」
そうだ、こいつには高校の時から彼女いたっけな。
どこぞの、女子大に通ってるらしいが、詳しいことは聞いたことねぇな。
「えぇ、誘えますよ。先輩が決めるまでに、時間ありそうですから、連絡してみたらどうですか?」
「おっけおっけぇ。連絡してみるわ。」
そう言うと、突然卓が固まって動かなくなった。
とうとう死んだか?
「おい、卓が死んだぞ?」
「死んでませんよ。『to be』から外部に連絡してると、こうなるみたいですよ?」
「なんだ生きてんのか。」
「それより仕事。なんか無いんですか?」
あぁ、そうだった。
仕方なく無い知恵を、絞ってみる。
やりたいこと…。
「お!あれだ!パイロットになりたかったんだ。ガキの頃。」
「いいじゃないですか。じゃあパイロットで登録してください。」
再び目を閉じて、さっきの質問にパイロットと答える。
「お疲れさまでした。新規登録は、以上で終了です。」
「あぁ、お疲れお疲れ。」
「決まりましたね。そしたら、卓先輩が戻って来たら、次に行きましょう。」
しばらく待ってると、卓が動きだした。
おもむろに後ろを振り返り、手を振ってきたから、振り返してやったら、嫌そうな顔をされた。
なんなんだよ…。