汰月とあたしは、幼馴染み。



ほぼ同じ環境で育ってきた。



小中高と同じ学校。



高校で離れたくて、わざわざ難易度の高い学校を選んだのに、入学式の時奴がいて驚いた。



理由を後から聞いたから、たまたまだって言ってたけれど、汰月のお母さんが『亜紀ちゃんと同じ高校に行くためにわざわざ、亜紀ちゃんのお母さんに聞いてたのよ!』って言われた。



何で、あたしと同じ高校に来る必要があるのよ!!



一生懸命あたしは勉強したのに、やつは軽々と受かった。



それから1年たって今は、高2。



しかもクラスが同じっていう最悪な状況になってしまったのだ。



「あーもー最悪!!」



一言愚痴を言って、家のドアを開けた。