「あんた、やっぱり頭大丈夫?」



「俺の頭は正常だ。」



「なら、今すぐあたしの上からどいてくんない?」



「嫌だっていったら?」



「意地でもこっから脱出する。」



「やってみたら?」



「上等!」



あたしの両横ある汰月の腕を掴み、おもいっきり腹に膝からの蹴りを入れてやった。



案の定、汰月は痛がってあたしの上からどいた。



「ばーか。なめんじゃないわよ」



「お前、やっぱり怪力女だな…。」



「知ってんなら、最初から調子こかないでよ。」



「でも、そんな技効くのも今のうちだ…。」



「何言ってんだか…。」



多少意味は分かったが、知らないフリをした。



何か、負けたみたいで嫌だったから。



汰月はそんなことあたしにしない。



女として意識されたことなんて無いんだから…。