「頭、大丈夫?」
「どういう意味だ?」
眉をひそめながら汰月が答えた。
絶対にあたしが言った意味分かってないな。
汰月はいつもそうだ。
自分の事しか考えてない。
自己中ってやつだ。
いつも振り回されてる側のことも考えて欲しい。
「あたし先に部屋に行ってるね。」
「俺も行く。」
何年も行き慣れた汰月の部屋に向かう。
「亜紀ちゃんに変なことすんじゃないわよ〜。」
階段を登ってる時に、栞姉さんが言った。
変なことって一体なんなんだ!?
だいたい想像はつくけれど、あいつがそんなことするはずがない。
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