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「・・・好きだよ、これからも。」

「俺も、好きだよ。」





瞳を閉じてキスを。


見つめて笑いあう。





月明かりが、2人を照らす。
2人を祝福するかのように月が笑っていた。





2人で笑いあってると……
扉があいて、人が入ってきた。


あたしは、そこに向かって微笑みながら走っていく。



だから、受け止めて。




「……っ夢羽!」

「みんなっ!!」


みんなに向かって手を広げてギュッと抱き締める。
蘭と愛華があたしを抱き締めながら、泣く。んでもって罵声に近い言葉を浴びる。


「……バカッ!待つ方の身にもなりなさいっ!」

「夢羽………心配したんだから、こんなこともうゴメンだよ……バカッ!」


バカって言われたけど、なんか嬉しくて、くすぐったくて、久しぶりに抱き締める彼女たちは温もりに溢れていた。


「………夢羽、」


あの、なつかしい声色が名を紡ぐ。ゆっくりと抱き締めていた2人から離れて微笑みかける。


「鈴、」


真っ黒で艶やかな髪を靡かせキラリと瞳から涙が零れる。



ギュッ___



軽い衝撃と共に鈴が腕の中に飛び込んでくる。