恥ずかしいのかギュッと抱きついてきて、顔を埋めた。
__まぁ、これくらいで許してやろう。
「あ、」
と、夢羽は呟いて俺からさっぱりと離れる。
空になった腕をどうすればいいのかと悩んでいたら。
「皆の心に、ほんの少しの光が宿りますように。」
祈るような形で、口にした言葉。
すると、夢羽から光が溢れて、
街に降り注いだ。
「・・・夢羽はいつでも、人のコトばっかだね。」
もう一度、後ろからタメ息をつきながら抱きしめる。
えへへ、と照れたように笑う。
いやいや、褒めていないから。
けど、この温もりがもう離れていかない。そう思うと嬉しい。
「大丈夫、もう離れていかないから。」
心を読んだのか、俺にまた抱きつく。
まぁ、それならいいんだけど。
「空、ずっと一緒にいてね。」
「あぁ、約束するよ。」
「約束ね!!」
小指を絡めて、指きりをする。