夢羽は俺を見て、
「・・・そら・・・!」
涙を流し抱きついてきた。
俺も抱きしめ返す。
___もう、離さない。
「・・・やっと、やっと、抱きしめてもらえた。」
か細い声で、でも嬉しそうに言う夢羽。
そんな夢羽を少しだけ離して、キスを落とす。
「!!!」
真っ赤になっている夢羽なんて知らない。
俺は今まで言いたかったことを言う。
「馬鹿。なに最後のあれ。“ごめん”って」
「・・・そ・・それは・・・」
「夢羽がそうすることは、わかってた。悔しいけど夢羽がしてくれないとみんな死んでた。けど、夢羽が眠っている間辛かった。」
「・・・ごめん・・。」
夢羽も、自分が悪いと思っているのか素直に謝る。
シュンとしている夢羽の顔を上げてふわり、と笑う。
「でも俺はそんな夢羽が好きだよ。」
また真っ赤になっている夢羽。自分も言ってたくせに。
「誰よりも、何よりも夢羽が好きだよ。」
「・・・たしも・・・」
蚊の鳴くような声で、言う。
意味はわかったけどちゃんと言ってほしい。
「・・・え?聞こえない。し意味わかんないよ」
ちょっとだけ意地悪。それくらい許してよ。
夢羽は、ちょっと不貞腐れたような、けど恥ずかしいのか顔を真っ赤にして俺を見る。
観念したのか、息を吐いて