炎が龍の形を成し、降り注ぐ攻撃を焼き払う。







__躊躇も遠慮もしない。
__慈愛なんてかけれるほどあたしは優しくない。





「そのまま焼き払え。」


無情にも、冷たい言葉。
ピクリと動く兵たち。



あたしは真っ直ぐ見据える



「夢羽、俺がいるの忘れないでね」


ちょこっとだけ服の端が焦げた空からの非難は聞こえてないフリ。

うん、知らない。
何も聞こえないよ。聞いてない。


空からの痛い視線も知らないフリ。




んでもって、ドコにも恐れを知らない命知らずな若者がいて・・・


「おりゃぁあああああぁぁぁ!!!」


雄叫びを上げて自分から出てきた。


そしてそれを止めようと姿を表し始める。



馬鹿だな、なんて思う。コッチにしては賢いけどね。上手く乗ってくれたみたい。



あたしは出てきた兵を見て、ニッと笑い


「地沈!!」


地面に手を当て思いっきり叫ぶ




___その瞬間



__ドォン!!


大きな音が聞こえて、地面が揺れ出す。そして、崖が沈んでいき平らになる。


1つだけ除いて___



あたしはその方を向き、剣を構える。




“必ず斬る”


そんな意味を込めて。