「っやめて!」


思いっきり泉を突き放す。


俯く泉。
顔を見れない。けれどそれでいい。



「出ていって。はやく。」

「・・・鈴・・」


あたしの名前を呟く。
ヤメテ。そんな声で、呼ばないで。



「・・・っ、」


優しさ、


彼から感じることを求めて、また拒む。



いけないとは分かっていても、求めてしまう自分が嫌だ。
だから、少しでも離れたかった。




「・・・」


泉は、何も言わず出ていった。






扉を少し見つめて我に帰る。



そして、服を脱ぐ。
いつも来ている“動ける”服に着替える。



愛用の“武器”を持って部屋を出る。





少しだけ後ろめたさを感じながら。





___決戦はあと何時間後。


あたしは夢羽と剣を交えなければいけない。
予感があたしを支配する。




例え、“あの人”を裏切ったとしてもあたしはあの子を守る。





それが、あの時に誓った言葉。



全ては、この時のために。
こうして、立っている。




朝日があたしを見ているように輝いていた_____