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朝日が昇るとともに起き上がる。
「・・ん・・」
隣を見れば泉が寝ている。
あたしを抱きしめて寝ていたらしい。
腕が、あたしを掴んでいた。
___アノ夜から泉はあたしを抱きしめて寝るようになった。
“お前を独りにすると、死んでしまいそうだ”
真剣な瞳で言われる言葉には何か強いものを感じて、断ることもできず受け入れるしかなかった。
「独りになっても、死なないよ・・・。」
不意に零れた言葉は本音。
アノ夜。死のうとしたのに死ねなかった。
泉が壁を破って、あたしを守ったのもあるけど。
あたしの中の本能が自らを守ろうと“動いた”
あたしは、“死ねない”。
死なせてくれない。
「・・・馬鹿。」
___夢羽のコトが好きなくせに。
曖昧で、辛い。
「・・・夢羽のコト。愛そうとしたくせに。」
自らを穢してまで。
手に入れようとしてたじゃない。