「ノ・・・ノウ?」
「夢羽様、すみませんが。あの馬鹿どもをシメテまいりますので後ろを向いていてもらってもよろしいですか?」
「・・はい。」
有無を言わせない言葉の圧力は半端ない。
「夢羽、こっち向いとけ。んでしゃがめ。」
「・・・え?・・あぁ、うん。」
訳が分からなかったがしゃがんむ。
そしたら、
「暫くはこれでいろ。」
パフ、と効果音が出そうなくらいに気持ちのいいソクの肉球があたしの両耳を塞ぐ。
ってか、虎に肉球なんてあったんだ・・・。
「何も気にするな。」
ソクは、優しい。
優しいからこそ何も言ない。
「うん。」
その間に2匹がノウにシバかれていた。
「っざけんなよ!?おめぇらの馬鹿で夢羽様が不安になったらどうすんだ!!あぁ!?」
「・・ノ・・・ノウ・・。少し落ちつかへんか?」
「あぁ!?」
「おい、ノウ先程からの言葉失礼にもほどが・・・ッグョワッ!!」
ノウの足がバクの顔面にクリーンヒット。
「っぐ・・・っはわ・・・・」
そしてその流れのまま、もう片方の足でコウの腹にもヒット。
最後に、尻尾をつかんで振り回せば・・・。
ノウ流。
馬鹿どものシメ方。
「低能どもが。そこで一生くたばっとけや。」
ノウが怒れば、どうなるか。体で思い知った2匹だった。