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うっそうと茂る森の中。
息を潜め、ある建物を見る。
豪華、とは言えない。けれど、
禍々しさが渦巻いているように見える。
「・・・あそこが・・・捕虜庫・・・」
___捕虜庫。
___それは、戦争の道具にするための人を捕まえておく場所。
「・・・怨念が渦巻いている。」
バーティーさんが眉間にしわを寄せ、捕虜庫を見る。
「・・・・禍々しい、こんなものを隠していたなんて・・・」
竜樹さんや、ラウルさんもクッと歯を噛み締める。
「・・・ここは、怨念のたまり場。けど、行かないと。」
グッと拳に力を入れる。
「___行くよ。」
もう、何も無くしたくはない。