ゆっくり目を開けると、さっきまでいた場所。 隣には温かなぬくもり。 そして、 「・・・おかえり。」 優しい、言葉。 「ただいま。」 そう返せばフワリと笑う空。 「・・・よかったね。」 「・・・うん、」 何も言ってないのに。 でも、空にはお見通し。ってわけ。 あたしは、笑みを零す。 何故だか、分からないけど。 「ねぇ、空。 ・・・お願い、聞いてくれる?」 風が、髪をなびかせる。 優しい、優しい風が。