「ありがと。」
空があたしに微笑みかけた。
「・・・降りるね。」
首から手を離し、降りようとした、・・・・のに。
「・・・もう少し、このままで。」
腰に巻きついてる空の腕。
あたしは力を入れてないのにさっきと変わらず宙に浮いている。
あぁ、男の力だな・・・
って思った。
「・・・下ろしていいよ?あたしはどこにも行かないから。」
「・・・立てるなら、下ろす。」
少しだけ、力が緩まってあたしは地に足をつける。
「・・・・っ・・・」
付けた瞬間、支えられなくてぐらつく。
ポスッと空の胸に支えられた。
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