「どうしたの?」
子供を抱き上げるようしてあたしを持ち上げる。
「・・・ったし・・・ヒトを殺めてしまった・・・」
真っ直ぐな瞳、あたしの気持ちを促す。
この手にかける
覚悟なんかちっぽけなモノだった。
「・・・俺は汚れてるよ。」
視線をずらすことなく言う空。
「俺はヒトを数え切れないほど殺めた。夢羽の思う以上に俺の手は汚れている、そんな俺にこうして触れられても良いの?」
悲しげに笑った
やだ
そんなかおで笑わないで
「・・・っそらは綺麗だよ。守るために剣を振るう優しいヒト。」
首に手を回して抱きつく。
「俺が優しいなら夢羽はもっと優しいよ。」
そう言ってあたしの頭を撫でる
「そら、ギュッてして」
それがいたたまれなくて、もどかしくて、
「ギュッてして」
強く強くあたしを
抱きしめてほしい。
壊れるほどに。
そうすれば、不安は無くなるの