「鈴っ!鈴っ!」
遠くから母のあたしを呼ぶ声が聞こえる、
振り返らずにいると
あたしの隣に立ち微笑んだ。
「鈴・・・あなたはいい子ね。流石、あたしの娘。」
キュッとあたしを抱きしめる。
「・・・・っ!」
突き放そうと無意識に動いた手を必死に止める。
冷たく、温もりなんて感じない。
王妃様に抱きしめられた時、体が馴染んでしまったのだろう。一瞬しか触れなかったのに。
「これであたしは王妃よ・・・」
ぞっとするほど冷たい声で欲を出している母を見ていられず
眠ってるように氷の中にいる王妃様を見つめた。
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