「私があんたと話したいから保健室を貸してって言ったの。で、その代わりに書類整理のお手伝いってワケ」


淡々と喋りながら作業を始める南を向かいに、もう半分諦めで俺も作業を始めた。


『で?俺に話ってなに?
愛の告白か?それなら無理だぜ?なんたって俺には・・』


まだ俺が話してる最中に南が有無言わさず話した。


「幸でしょ」

『はいッ!?!?』

「幸のこと好きなんでしょ。あんたの行動見てたら分かるよ」

『なっ、何で!?』

「だから、あんたの行動見てたら分かるって言ってんじゃん。
幸と喋ってる時のあんたって、妙にテンション高いっつーか、必死ってゆーか」


な、なに?俺の気持ち南にバレてたってこと?
えっ、いつから?
俺ってそんなに態度に出てた?
それじゃ、高村にも俺の気持ちバレ・・

突然の南の発言に驚き、聞きたいことはたくさんあるのに頭の中でグルグル回ってるだけで、言葉に出来ないでいる俺に南が心を見透かしたように話した。


「何でバレたんだ?って感じ? 私の観察力なめんなよ?
幸といるあんたってニコニコ・・って言うかニヤニヤ?してるしね。
まぁ、確信したのは今日だけど。
って聞いてんの?」


南がべらべらと喋っている言葉が入っているのか入ってないのか自分でも曖昧で。
ボケーっと聞いてんじゃねぇ。と言われ、ようやく自分の口から言葉が出てきた。